【利益を増加させる経営】 

限界利益とは





トップページ 業務内容 中小企業経営 経営管理ツール プロフィール お問合せ
 

 限界利益が真の収益構造を明らかにする

1.限界利益の定義


限界利益は
限界利益=売上高−変動費
限界利益=固定費+利益

と表すことができます。

限界利益とは、売上が一単位増えるごとに、一定の割合で増える利益のことです。
この、一定の割合のことを限界利益率と言います。
つまり、売上が一単位増えると、利益は限界利益率分だけ増加します。

一方で、売上総利益(粗利益)は、売上高から売上原価を引いたもので
売上総利益(粗利益)=売上高−売上原価で計算されますが、
売上が一単位増えても、売上総利益(粗利益)が一定の割合で増えることはありません。

管理会計は、この限界利益なしに成り立ちません。


2.限界利益を求めるためには変動損益計算書を作成する


限界利益を求めるためには、
損益計算書の費用科目を変動費固定費に分解することで、
変動損益計算書が作成されます。

変動費とは、売上高や販売個数の増減に応じて、増減する費用のことですが
原材料費・外注費・商品仕入高が主なものですが
工場消耗品や、包装資材費、発送費なども変動費に含まれます。

その他、一部変動費となる科目もあります。
例えば、電気料金のうち基本料金は固定費、使用料金は変動費となる考え方もあります。

細かく費用分解することもできますが、
原材料費・外注費・商品仕入高、あるいは工場消耗品・包装資材費・発送費などを加える程度で
変動費としても差し支えありません。

むしろ、神経質になって費用分解する必要はないと思います。

これ以外はすべて固定費としますが、
固定費とは、売上高や販売個数の増減に関係なく、一定に発生する費用のことです。

このように左側の損益計算書を、変動費固定費に費用分解したものが、右側の変動損益計算書となります。




3.売上が一単位増えると、利益は限界利益率分だけ増加するとは


さて上記の変動損益計算書を、もっと分かりやすくするために、次のように要約して見ます。



ABC社の場合、限界利益率は64%です。
限界利益は、売上が一単位増えるごとに、一定の割合で増える利益なので
この場合、売上が一単位増えれば、その64%分の限界利益が増えることになります。


例えば、売上が10%(1000万円)増えれば、
限界利益は、1000万円×64%=640万円増え、
固定費が変わらなければ、
経常利益も同様に640万円増加します。

これが、「売上が一単位増えると、利益は限界利益率分だけ増加する」の意味なのです。

限界利益を求めることなしに、経営戦略や販売戦略を策定することはできないでしょう。
当然、価格戦略(値上げや、値引販売)原価計算なども限界利益を用いることになります。

限界利益と必要利益を求めるためには、損益計算書から
自動的に変動損益計算書が作成される予算作成プログラム【ここをクリック】が便利です。

 
Copyright © 2008 必要利益が出る予算と経営戦略を立案する経営コンサルタントMSS All rights reserved.
by 必要利益が出る予算と経営戦略を立案する経営コンサルタントMSS